本章の課題
13・9 キックキャンセル(Kキャン)の特性
chapter 12−3,有利大からの投げがキックキャンセル(span class="strong red">Kキャン)によって防がれたのをみて落胆したかもしれません (See Supporting Information 3 in chapter 12−3).[1] 打撃の発生を投げることができないのは想定の範囲内でしょう (Figure 13−23).[2] しかし驚くべきことに,Kキャンを用いて投げを回避すると,しばしば相手の投げの硬化に対して打撃での反撃が確定し,このことがKキャンを卓越した防御方法としています.
上と同じ状況で,今度はPlayer 2が投げの代わりにビート&バックナックル P+KP (初撃の発生16フレーム)を選びました (Figure 13−24). ここで,ビート&バックナックルがノーマルヒットにしかならず,わずかに32 ptsしかダメージを与えられないことに注目しましょう: このことは,ジャッキーのフォワードキック 6_Kやべネッサのデスサイズ 6_Kをキャンセルした場合にも当てはまります.ビートナックル P+Kが硬化カウンターヒット[3]していたならば,コンボで追撃できたであろうことはいうまでもありません.
ここでKキャンについて,もっと詳しく知る必要がありそうです.下に示す図では,6フレーム不利な状況からPlayer 2はKキャンに対して立ちP (発生 12フレーム)を打ちました (Figure 13−25, left). 興味深いことに,突き返し蹴り Kをキャンセルする直前の状態にあるPlayer 1に,立ちP がカウンターヒットしています.一方, Player 2がスピンヒールソード (発生20フレーム)を選ぶと,突き返し蹴り Kのキャンセルモーションの最終フレームにノーマルヒットします.以上をDiagram 13−6にまとめます.この図はカゲのKキャンの全体フレーム[4]が14であることを示しています
全体フレームに関する知識は,相手の投げをKキャンで回避したときの有利を活用するために大いに役立ちます.すでに,ほとんどの投げの全体フレームが34であることは知っているので,[2] 実際の有利フレームは以下の式で計算できます:
34 − Kキャンの全体フレーム − 不利フレーム = 得られた有利フレーム
たとえば,Player 1が中蹴り 3Kをガードされて6フレーム不利な状況で,Player 2のドラゴングラップル P+G (通常の屈伸避け[5]で派生技に対して保険をかけています)をKキャンで回避しました (Figure 13−26). このときのPlayer 1の有利フレームは:
34 – 14 – 6 = 14フレーム
これだけの有利フレームがあれば,Player 2は十分に打撃で反撃することができます.この場合,発生14フレーム以下の打撃が確定します.実際,下の図に示すようにPlayer 1は発生13フレームの螺旋裏蹴り 4PKを選び,このものが硬化カウンターヒット[6]しています.
各キャラクターのKキャンと,投げを回避したときに反撃に使用される打撃の関係をTable 13−1にまとめます. [7] この表をもっと活用するためには,chapter 15を参照して下さい.[8] ところで,有利フレームをもつPlayer 2の視点に立つと,Kキャンは非常に強力で厄介な防御テクニックです.重要なのは:
相手がKキャンで投げを回避できるときに投げを狙うならば,慎重になるべきだということです.
13・10 Kキャン対策
一見すると,Kキャンに対して通常の二択は役に立ちそうにありません.せっかくの有利大の状況を活かすためには,どうすればよいのでしょうか.このピンチをチャンスにかえる必要があります.有効な防御方法ほど相手の使用頻度が上がるので,その対策は対戦ではむしろ貴重なダメージソースになるからです.
たとえば,少し遅らせた投げ[9]やキャッチ投げがKキャンにはとても有効です (Figure 13−27). 有利大の状況で,キャッチ投げが信頼性の高い選択肢となることはすでに述べました.[10]
Figure 13−24の状況を念頭に置いて,ノーマルヒットでも期待値の高い打撃を選ぶのもよさそうです.[11] 図では,Player 1は6フレーム不利な状況からPlayer 2のKキャンに対してボディーブローからのレイジオブドラゴン 3P+K (ヒット中) P+Gを行っています (Figure 13−28). Player 1の打撃投げ[12]は,期待通りの成果をあげるに違いありません.またこの場合,ボディーブローがPlayer 2のP暴れにも打ち勝つ選択肢となっていることに注目しましょう.
対戦相手がヒット確認(状況確認)に秀でているのであれば,ガード崩し[1]が威力を発揮するでしょう.(Figure 13−29). ヒット確認[13]については,chapter 23で詳しく述べます.chapter 11−2でも述べたように,[14]対戦相手の防御行動を崩すことのできる最も効果的な方法を厳選しなくてはいけません.防御行動を崩すために選択肢を増やし過ぎると,読み合いが煩雑になりため効率が悪くなってしまうでしょう.
VFDC Forums
引用文献
- キャッチおよびガード崩しの特性 3
- 投げの特性 1
- ガード後の確定反撃
- 打撃の特性
- 有利大における投げ 2
- スカ確をとってみよう
- ハマー珍平のバーチャブログ
- 一手先を考えて行動する 1
- ファジーガード 3
- キャッチおよびガード崩しの特性 1
- バーチャ・大暴走葉隠日記
- 有利大における投げ 3
- ヒット確認による確定ダメージ
- ファジーガード 2
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